燃油サーチャージのいらない航空会社!2025年2月最新情報

この記事を書いた人
後藤 航空券担当
燃油サーチャージとは?
燃油サーチャージは、航空券の運賃に加算される臨時措置で、航空会社によって金額が異なります。この制度は、2000年代前半に世界的に原油価格が高騰したことにより、運賃だけでは燃油費が賄えなくなったため、「燃油特別付加運賃」として別途加算される臨時措置がとられました。日本の航空会社の旅客便では2005年から導入がスタートし、一時的に廃止された時期もありましたが、現在は恒常化しています。
燃油サーチャージの金額は航空会社によって異なりますが、日本の航空会社の場合はシンガポールで取り引きされているジェット燃油(ケロシン)価格に応じて算出されます。飛行機に乗る日が対象になるのではなく、航空券を発券(購入)する日(月)によって金額が違います。例えば6月に購入する場合は、搭乗日が7月でも12月であっても同額の燃油サーチャージを支払います。同じ便に乗っている人でも、購入した時期によって燃油サーチャージが違うということになるのです。
方面 | 2025年2月発券 |
---|---|
韓国 | 往復6,000円 |
グアム | 往復19,000円 |
タイ・シンガポール | 往復31,000円 |
ハワイ | 往復37,000円 |
ヨーロッパ | 往復58,000円 |
家族旅行となると、費用が大きな負担になりますよね。例えば、ヨーロッパや北米へ行く場合、1人あたり58,000円の追加費用がかかるとすると、4人家族では合計で20万円を超えてしまいます。もし航空券代金が10万円だとしたら、北米やヨーロッパへの旅行の総費用は158,000円になる計算です。これでは旅行の総費用が大きく跳ね上がってしまいます。
こういった場合には、燃油サーチャージが含まれている航空会社や、燃油サーチャージが免除されているキャンペーンを利用すると、少しでもコストを抑えることができるかもしれません。
燃油サーチャージが不要な航空会社
- カタール航空
- シンガポール航空
- ニュージーランド航空
- カンタス航空
- ジェットスターグループ
カタール航空は、カタールの国営航空会社で、ドーハを中心にフライトを運行しています。しかし、日本からドーハへ直行する旅行者は少なく、多くの人々はヨーロッパへの乗り継ぎを目的としています。エミレーツ航空など他の航空会社を利用して中東経由でヨーロッパに行く場合、大体6~7万円程度の燃油サーチャージが別途かかることが一般的です。しかし、カタール航空では燃油サーチャージが全くかからないため、航空券の総額が同じであれば、6~7万円安くなるというメリットがあります。

また、シンガポール航空も、シンガポールより先の長距離路線が充実している航空会社です。最近、私が8月のヨーロッパへの問い合わせを何件か受けた際には、シンガポール航空を利用してロンドンやパリに行くと、航空券代金が約13~14万円で、その他にかかるのは諸税金だけでした。その結果、総額で16~17万円程度で、8月にヨーロッパに行くことができ、非常に割安です。総額で20万円を切るのは、なかなかお得だと思います。

アジア系の航空会社、特にシンガポール航空は、路線数が多いため、これを上手に利用して、空きがあればそれを利用するという戦略が有効です。
オセアニア、特にオーストラリアやニュージーランドへの旅行には、ニュージーランド航空やカンタス航空など、直行便がよく利用されます。これらの航空会社は、燃油サーチャージを含んだ金額で航空券の価格を発表しています。そのため、オセアニアへの旅行では、燃油サーチャージが航空券代金に含まれていると考えていただければと思います。一方で、乗り継ぎ便を利用してオセアニアへ行く場合、燃油サーチャージが別途必要となることがあります。これは、一部の旅行者にとっては驚きの事実かもしれません。


ジェットスターグループは、オーストラリアを中心に運行している航空会社で、ジェットスターアジアやジェットスタージャパンなどのグループ会社があります。これらの航空会社は、日本からアジア各国へのフライトを運行しています。ジェットスターグループの航空会社も、燃油サーチャージが必要ないので、上手く利用したいですね。

まとめ
ここ数年、日本円のレートがあまり良くない状況が続いています。そのため、海外旅行に出かける際には現地で使うお金の額が増えてしまいますよね。このような状況下では、少しでも旅行費用を抑えたいと考える人が多いでしょう。
しかし、燃油サーチャージが必要ない航空会社を利用すれば、燃油価格の変動に左右されずに、早めに予約をすることでお得に航空券を購入することが可能です。先ほど挙げた5つの航空会社を選べば、燃油サーチャージを気にせずに購入でき、結果的に総額が安くなることが多いです。
ただし、これらの航空会社の基本的な運賃は他の航空会社に比べて少し高い場合があります。しかし、ヨーロッパや北米などへの長距離路線の燃油サーチャージ(約6万円)を差し引いたときに、どちらが得かを考えると、燃油サーチャージ込みの航空会社を利用する方がお得になることが多いですし、家族4人で旅行する場合、その差額がかなり大きくなります。
したがって、海外旅行を計画する際には、燃油サーチャージが必要ない航空会社があることを覚えておくと、お得に航空券を購入するきっかけになるかもしれません。次回の航空会社選びの参考にしていただければ幸いです。
動画でも案内していますので、是非ご覧ください。